Research and Development

当社では、物理環境の中でも特に「音」に特化し、研究開発を重ねています。

特許出願中

発明の名称音処理装置、音処理方法、およびプログラム
出願人Stella Nest 株式会社
出願番号特願2026-080767(日本、2026年5月13日出願)
位置づけ当社の「音」に関する事業全体を貫く中核知財。今後、音声加工アルゴリズムについても出願予定。

音を遮断するのではなく、重ねる。

従来、音への対処は防音壁、ノイズキャンセリング、逆位相による消音など、「遮る」「減らす」「打ち消す」という方向で進化してきました。いずれも邪魔な音を取り除くアプローチでした。

私たちの発想は、
邪魔な音に別の音を重ねることで、「邪魔な音である」という認識を書き換える、脳科学の視点に立った今までにないアプローチです。

そうすることで、脳が知覚するレベルでその音の意味を変えてしまいます。

加工音の上乗せによる聞き取りやすさの改善

407名を対象に、5種の環境音に対してピッチ変調・フォルマント変調・両者併用の3条件で加工音を上乗せし、明瞭度と快・不快を評価しました。対象の平均年齢は 40.8 歳、聴覚特性は SSQ スコアで評価しています(平均 7.19)。

環境音ピッチ変調フォルマント変調ピッチ+フォルマント
マスク越し音声−0.49 ***+1.44 ***+0.92 ***
キーボード打鍵音+0.42 ***+0.76 ***+0.65 ***
レストラン雑音+0.33 **+0.49 ***+0.52 ***

フォルマント変調の単独上乗せが、最も明瞭度を改善しました(マスク越し音声で最大 +1.44)。あわせて、SSQ スコアが高い人ほど改善を感じやすいという個人差も確認されています。この個人差こそが、私たちが「個別最適化」を必要と考える根拠です。

いずれも Wilcoxon 検定・Holm 補正後の値です(*** p<0.001、** p<0.01)。なお快・不快スコアは総じて低下する傾向にあり、ピッチ単独変調は逆効果となる条件もありました。私たちは、都合の良い結果だけでなく、限界も含めて共有します。